2011年1月アーカイブ

つれあいが本屋に寄るというので、付き合って、紀伊国屋新宿に行った。

 

ウンベルト・エーコの新刊「バウドリーノ」(岩波)、マーガレット・アトウッドの「オリクスとクレイク」(早川)、「マンガでわかる宇宙の仕組みと謎」をもとめる。

 

宇宙の本は半日で読めた。美しい星の写真でも眺めて楽しもうと思って買った本だが、小林益川の「CP対称性の破れ」と南部の「自発的対称性の破れ」がなぜノーベル賞をもらったのか、とりあえず初心者的にわからせてもらえたのは、思いがけない収穫であった。

 

20年以上も前に薔薇の名前で、こりゃ仇やおろそかにできぬ作家だと刷り込まれて以来、エーコの名前を見るとつい買ってしまう。エーコが編著した「美の歴史」「醜の歴史」を一昨年近代美術館の売店で見つけたときもワクワクして買ってしまったし、今回のバウドリーノも平積みを目にしたとたんガマンできなくなった。衒学を娯楽するといっては実も蓋もないが、エーコだけがこの手の喜びをもたらしてくれるのにハズレがない。

 

アトウッドという作家は有名らしいが私には初見。沢山の賞を受賞したと帯にあるので、買った。まだ読み始めてはいないが、望むらくは、一気に徹夜してでも読まずにいられない醍醐味があらんことを。。

 

つれあいが買っておいてくれというので、重さ5キロの大判の写真集「Overnight Sensation」をgoogleで検索したら、TFRのDVDが大量にでてきた。アマゾンで検索してもTFRのものがたくさんでてくるので、「.co.jp」ではない捜し方をしたら、ようやく出てきたので、注文した。数年前の版では1冊8万円もする古本をみたことがあったので(いったいいくらなのか)戦々恐々だったが、新版はその十分の一で、ほっとした。

 

書物ではないがテンペストという芝居を予約した。原作がしっかりした作品だと聞いた。琉球を舞台にした話らしい。シェクスピアの遺伝子もあるのかしら。まあ、見てみないとわからないね。仲間由紀江の、しゃきしゃきした声をナマで聞けるのは楽しみだ。

 

おけましておめでとう、というわけで、初詣を考えたのだが、毎年行くようなところではありきたりすぎて興が湧かないので、さいころを振って当たった神社仏閣に詣でようと考えた。

当たったのは、横浜の称名寺。住まいのある東京から40km。慣れない京浜急行に乗って、金沢八景で降りて駅員に尋ねたら、一つ前の金沢文庫が下車駅です、ここから歩くと30分かな、、というわけで、taxi乗り場に向かったところ、目にとまったのがちっちゃな瀬戸神社。そこで、初詣をすませ、おみくじは小吉をあてて、まずは慶賀。

tax乗り場からtaxiに乗るとワンメーターで称名寺についた。

由緒ある良い寺である。境内も広く、幼稚園児や障害者の遠足も受け入れている。この寺の重要文化財みたいな話はwebででも見てくれ。

ダルマおみくじは売り切れましたという張り紙を片目に、初詣をすませ、隣接する県立金沢文庫の展示を見学に立ち寄る。考えさせられる出来事に出くわしたのは、この博物館の受付でである。

 

入り口のフロアに、事務デスクを置いただけの、気安く感じの良い受付で、40にはまだなっていない落ち着いた感じだが自由業的身なりの男性が、バイト風の受付の二人の婦人の後ろで対応している小柄でハキハキした正職員風の女性に、お願いする風情で質問している。

「はああ、この来月のイベントの受付はインターネットでやってくれないのですか。」

「ええ、検討はしているのですが、インターネットで申し込みするのはインターネットできる若い人になってしまうので、当館のように過去の利用実績ではインターネットをやらない年配者が大多数のところでは、インターネット申し込みを優先することで、かえって、過去実績のある当館愛好者の皆様の利用のチャンスを制限してしまうことになり、それはその人たちのために公平を欠くことになる、という意見もありまして、インターネットで募集をするところには至っておりません」

 

この小柄な正職員風の女性の善意は疑うべくもないのだが、なんかこれはへんではないのか。

 

インターネットで募集をすると、インターネット・リテラシーのない人には不利益になる。

市民に対する公平平等を運営原則とすべき公的セクターでは、一部の人に不利益となるような運営は出来ない。

よって、インターネットでは公募しない。

 

さあ、酔狂にもこのページを見た人は、この3段論法の可否をお考えあそばせ。